ロゴだけじゃない!店舗ブランディングの本質とは?〜『世界観』を統一するデザインの力〜

多くの店舗で集客が上手くいかない理由

 

「こだわってオシャレなロゴを作ったのに、思うように新規のお客様が増えない」

「多額の費用をかけて内装をリニューアルしたが、なぜかリピーターに繋がらない」

「SNSやチラシ、Webサイトも運営しているが、それぞれがバラバラで、結局お店の何が魅力なのか伝わっていない気がする」

店舗を運営されている熱心なオーナー様ほど、こうした集客や販促の「壁」に直面することがあります。集客のためにデザインの重要性を理解し、ロゴや内装、販促物に投資をしているにも関わらず、なぜ成果に結びつかないのでしょうか。

私たち札幌インテリアデザイン.comでは、

デザインとは「エンドユーザーの皆様が楽しめるように整理をするもの」だと捉えています。もし成果が出ていないのだとしたら、それはオーナー様の「想い」やお店の「魅力」が、お客様に対して上手く「整理」され、伝わっていないのかもしれません。

 

集客につながるブランディング

 

集客で成果が出ない原因の多くは、施策が「点」で終わってしまっていることにあります。

ロゴは洗練されている。内装は流行を取り入れている。Webサイトは今風のデザインだ。しかし、それらがお客様の頭の中で一つの「線」として繋がらず、チグハグな印象を与えてしまっているのです。例えば、ロゴは高級感があるのに、Webサイトはポップで安っぽい雰囲気。内装は落ち着いた和モダンなのに、SNSの投稿はノリが軽く、写真のテイストもバラバラ。これでは、お客様は「結局、このお店はどんなお店なの?」と混乱してしまいます。

多くの方が「ブランディング」という言葉を聞くと、「ロゴマークを新しくすること」「内装をオシャレに改装すること」といった、目に見える一部分の変化を想像しがちです。しかし、それらはブランディングの本質ではありません。

店舗ブランディングの本質とは、「自分のお店を、お客様にどう思われたいか」という明確な意思(コンセプト)を定め、その『世界観』を、お客様が触れる可能性のある“すべて”の接点で一貫して表現し続ける活動のことです。

流行っているからオシャレにするのではなく、自分たちの「らしさ」を伝えるためにデザインする。ロゴ、内装、Webサイト、メニュー表、ショップカード、SNSの投稿、さらにはスタッフの接客や言葉遣いに至るまで、すべてが一貫した「世界観」を語っている状態。それこそが、本当のブランディングです。

この記事では、なぜ「点」のデザインでは集客が上手くいかないのか、そして年間 100 件以上合計 1500 件ほどの幅広い商業施設への対応実績がある札幌インテリアデザイン.comの考える、「線」として『世界観』を統一する本質的なブランディングとは何なのかを、解説していきます。

第1章:ブランディングの本質は「オシャレ」ではなく「らしさ」の伝達

「ブランディング」とは、一体何でしょうか。広告を打つことでしょうか?それとも、ロゴを作ることでしょうか?

本来、ブランディング(Branding)とは、自社の商品やサービスを競合他社と区別するための「印(Brand)」を付ける行為が語源です。そこから転じて、現代のマーケティングでは「顧客の心の中に、特定の好ましいイメージ(価値)を築き上げるための活動全般」を指します。

ここで陥りがちなのが、「オシャレ=好ましいイメージ」という短絡的な思考です。もちろん、デザインの美しさや洗練度は重要ですが、それがブランディングの目的ではありません。

最も重要なのは、「自分のお店が、誰に、どんな価値を提供し、結果としてどう思われたいか」という核となる「コンセプト(世界観)」を明確に定めることです。これを「コンセプトメイキング」と呼びます。

例えば、あなたが札幌でカフェを開くとします。

コンセプトA:「札幌のビジネスマンが、出勤前や休憩中に、短時間で高品質なコーヒーを味わい、頭をリフレッシュできるコーヒースタンド」

コンセプトB:「札幌の郊外に住む主婦が、友人とのおしゃべりや読書を楽しみながら、自家製スイーツと共にゆったりとした午後を過ごせるアットホームなカフェ」

この二つのカフェが、同じ「オシャレなデザイン」を目指すべきでしょうか? 答えは「ノー」です。

 

コンセプトAの店が目指すべきは、「高品質」「スピード感」「シャープさ」「集中」といった世界観です。内装はカウンター席主体で、コンセントが完備され、デザインは都会的でミニマル。接客もスピーディーさが求められるでしょう。

一方、コンセプトBの店が目指すべきは、「アットホーム」「ゆったり」「親しみやすさ」「リラックス」といった世界観です。内装は柔らかい木材を使い、席間隔は広く、ソファ席を充実させる。デザインは温かみのあるナチュラルなものが好まれます。

 

私たち札幌インテリアデザインは、「お客様の業態やイメージに合わせて店舗の姿を変える」ことを強みとしていますが、それは闇雲にデザインを変えているわけではありません。この「コンセプト」という核が明確だからこそ、ある時は和モダンに、ある時はブルックリンスタイルに、その「らしさ」を最大限に引き出す最適な表現を選ぶことができるのです。

 

ブランディングの第一歩は、流行のオシャレさを追いかけることではなく、自分たちの「らしさ(=コンセプト)」を深く掘り下げ、定義することなのです。

第2章:CI/VIとは? なぜロゴだけでは足りないのか

コンセプトが固まったら、次はその「世界観(らしさ)」を、お客様に伝わる形に整理していく必要があります。
ここで明確にしていくべきなのが「CI(シーアイ)」と「VI(ブイアイ)」という言葉です。

CI(コーポレート・アイデンティティ)とは、「企業の理念や哲学」を指します。店舗に置き換えれば、「お店の魂」や「在り方」そのものです。「私たちはなぜこの店をやるのか?」「お客様を通じて社会にどう貢献したいのか?」という根本的な思想です。これがブレていると、すべての施策が場当たり的になります。

そして、VI(ビジュアル・アイデンティティ)とは、その目に見えないCI(思い)を、目に見える形(ビジュアル)に落とし込み、統一する設計図のことです。

VIの構成要素として最も有名で、中心的な役割を果たすのが「ロゴマーク」です。ロゴは、お店のコンセプトや想いを凝縮した「象徴」であり、顔です。だからこそ、多くのオーナー様がロゴ制作に力を入れるのは当然であり、正しいことです。

しかし、ロゴはVIの一部でしかありません。VIとは、ロゴマークだけでなく、キーカラー(お店を象徴する色)、指定フォント(お店の雰囲気に合った書体)、ロゴの使用ルール(縦横比や余白のルールなど) などを含めた、「視覚的なルールのセット」です。

なぜロゴだけでは足りないのでしょうか? それは、お客様がお店の「らしさ」を感じ取るのは、ロゴだけではないからです。

例えば、オーガニックと自然派をコンセプトにしたカフェが、とても素敵な「緑と大地」をイメージしたロゴを作ったとします(CIとVIの核は合致)。 しかし、そのお店のメニュー表が、ギラギラした原色と太いゴシック体で作られていたら? Webサイトの写真が、食材とは関係ない、都会的なモデルの写真ばかりだったら?

お客様は、ロゴから受け取った「自然派で癒やされそう」という期待と、店内で体験する「チグハグで騒々しい」という現実のギャップに混乱します。

私たち札幌インテリアデザイン.comが、設計者が施工まで立ち会うことで「お客様からいただいたイメージと現物を限りなく近づける」ことを大切にしているように、ブランディングにおけるVIとは、オーナー様の「想い(イメージ)」と、お客様が触れるすべての「制作物(現物)」を限りなく近づけるための、非常に重要な「設計図」なのです。

第3章:「世界観」を統一するデザインの力(トーン&マナーと顧客体験)

コンセプト(CI)を定め、それを象徴するVI(ロゴやキーカラー)が決まったら、いよいよブランディングの実行段階です。ここで鍵となるのが、「点」から「線」への転換です。

お客様があなたのお店を知り、来店し、ファンになるまでには、無数の「点(タッチポイント)」が存在します。

  • (来店前)SNSの投稿、Googleマップの情報、Webサイト、知人からの口コミ、チラシ
  • (来店時)店舗の外観、看板、入口、店内の内装、香り、BGM、メニュー表のデザイン、スタッフの制服と接客
  • (体験中)商品の見た目(盛り付け)、味、食器
  • (来店後)ショップカード、レシート、お礼のDM、ポイントカード

ブランディングが上手くいかないお店は、これらの「点」がすべてバラバラの「雰囲気」や「調子」でデザインされています。
この一貫させるべき「雰囲気」や「調子」のことを、「トーン&マナー(トンマナ)」と呼びます。デザインの力とは、1章で決めた「コンセプト」と2章で定めた「VI」に基づき、これら全てのタッチポイントの「トンマナ」を統一し、「整理」していく作業です。

具体的に何を統一するのでしょうか? それは、色使い、フォントの種類、写真のテイスト(明るいか、暗めか、鮮やかか)、余白の使い方、さらには文章の「口調」まで含まれます。

例えば、私たちが手掛けるWebデザインでは、「シンプルさ」と「美しさ」を追求し、「まるで美しい雑誌をめくるような、心地よい顧客体験」を目指していますが、これもトンマナの統一の一例です。Webサイトだけでなく、実店舗も、ショップカードも、すべてが「雑誌のような美しさ」で統一されていれば、お客様はどの瞬間に触れても「“あの店”らしい」と感じることができます。

札幌インテリアデザイン.comが「現地にご訪問させていただき、現場での写真撮影やヒアリング」を重視するのも、このトンマナをオーナー様と正確に共有し、デザインに落とし込むためです。

これら全ての「点」でトンマナが統一され、お客様が一貫した「らしさ」を感じられるようになると、それが「顧客体験」へと昇華します。

「ここのお店、Webサイトも素敵だったけど、実際のお店も期待通りで居心地がいい」
「メニュー表も食器も、SNSで見た世界観そのままでテンションが上がる」

この「期待通り」「世界観そのもの」という感覚こそが、お客様の満足度を決定づけるのです。

まとめ:ファンを生み出す「線」としてのブランディング

店舗ブランディングとは、ロゴや内装を単にオシャレにすることではありません。 それは、「お客様にどう思われたいか」という明確な「コンセプト(CI)」をまず定め、それを「ロゴやキーカラー(VI)」という視覚ルールに落とし込むこと。 そして、デザインの力を用いて、お客様が触れるすべての体験(タッチポイント)を、一貫した「トーン&マナー(世界観)」で統一し、「線」として「整理」する活動です。

なぜ、この「一貫性」がそれほど重要なのでしょうか。 それは、一貫した世界観(トンマナ)こそが、お客様に「信頼」と「共感」を与えるからです。外観と内装、Webサイトと接客がすべて一貫した「らしさ」を語っているお店は、お客様に「ここは本物だ」「裏切らない」という無意識の安心感と信頼を与えます。

この信頼が「また来たい」というリピートに繋がります。 そして、その統一された世界観が「心地よい」「自分に合っている」と感じた時、お客様は「このお店が好きだ」という「共感(愛着)」を抱きます。

この「共感」こそが、単なるリピーターを「ファン」に変える瞬間です。 ファンになったお客様は、価格や立地だけでお店を選びません。その「世界観」を体験したくて、あなたのお店を選んでくれるようになります。そして、その感動を自らSNSで発信したり、友人に熱心に勧めたりしてくれる(=口コミ)、最強の応援団となってくれるのです。

私たち札幌インテリアデザイン.comは、「オーナー様が長く商売を続けられるよう細部までこだわりぬいて設計する」ことを大事しています。 流行り廃りに流される「点」のデザインではなく、お店の「思い」を「線」として繋ぎ、お客様に愛され続ける「世界観」を構築する。それこそが、オーナー様が「長く商売を続けられる」ための、最も確実で本質的なブランディングなのです。

ぜひ札幌インテリアデザイン.comへお気軽にご相談ください

本記事では、『世界観』を統一するデザインの力を重視した、店舗ブランディングついて解説しました。

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