和菓子店の新規出店に伴うデザイン・設計

業種・業態:和菓子店
住所: 〒060-0063 北海道札幌市中央区南3条西3丁目
クライアント:千秋庵製菓株式会社様
業務カテゴリ:デザイン・設計・ブランディング
工期/納期:1年半

依頼背景

千秋庵移転のプロジェクトでは、代表や職人の方々の歴史を重んじながらも、本店の在り方をビジュアル化する必要がありました。工場内にあった木型をレジ後ろの壁に配置し、古くからの歴史を感じてもらえる装飾で空間を演出しています。
この木型は、お祝い事の際に並べられることの多かった砂糖菓子を作るためもので、来店された札幌市民の皆様と歴史を共有しています。
店内の特徴としては、什器の高さを工夫し、展開している商品を全て展示できるよう設計しました。
特に人気の高い「ノースマン」や「山親爺(やまおやじ)」などの箱物商品は、入店してすぐ横の棚に全ラインナップを配置しました。
また季節のお菓子は単品で見せることで種類の豊富さを強調し、アソート箱に自分好みの詰め合わせを楽しんでいただけるセクションも設けました。
内装デザインにおいては、他店のようなテナント特有の印象と差別化するため、木目のマテリアルを選定。歴史を感じるコンセプトパネルを壁面に設置し、100周年を感じられるよう備品にもこだわりました。

デザインのポイント

ノースマン
こしあんの入ったパイであるノースマンの形をイメージし、六角形の模様を並べてつつ、受け継がれてきた方位磁石のロゴを起用したデザインをあしらえております。
また、商品開発当初からロゴデザインにはこだわりがありましたので、
青と白を基調に、北海道という雪国のイメージを強く残したいというお客様の想いをもとにと、濃淡をつけてグラデーションを施した風味に代えさせていただきました。
制作の際は、毎週定例の打合せを実施し、合計で8案ほどベース用意した中から選ばれたデザインとなっております。

山親爺
もともとのパッケージのフォントは、伝統的な筆で書かれた書体でした。
長い歴史のある商品で重厚感のある雰囲気は残しつつ、スタイリッシュで洗練されたフォントを変更することでイメージチェンジをさせていただきました。

都ぞ弥生
「都ぞ弥生」という言葉は、北海道大学の宿舎「恵迪寮」の寮歌のひとつとして北海道内ではよく知られている歌です。
そのような背景もあり、元々のパッケージは歴史を感じるフォントと紫色を中心としたデザインでした。ただ中身のお菓子はサンドクッキーということもあり、女性にも手に取っていただきやすい繊細で優しい雰囲気のあるパッケージにとなるよう制作いたしました。
商品は、チョコレート・ブルーベリー・キャラメルの3種類があり、それぞれの商品の色味を加えて味をイメージできるよう工夫をしております。
パッケージのフォントについても、女性にも手にとっていただきやすいようなこだわりをこめてデザインしております。